多種多様なコーヒーメーカーの中でも、エスプレッソ式はちょっとハードルが高そう。でも、コーヒーマニアじゃなくても、ボタン1つで簡単に美味しいエスプレッソやカプチーノが挿れられる賢いマシンがあるんです。家で気軽に使えるエスプレッソ式コーヒーメーカーを徹底検証! おすすすめ機種を厳選しました!
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エスプレッソは、極細挽きした豆にお湯の蒸気圧を瞬間的に通して抽出します。短時間で抽出するので、雑味がなく、旨みだけを引き出した深いコクを味わえます。苦いと思う人もいるかもしれませんが、カフェインは案外少ないんですよ。
完璧なエスプレッソは淹れたての数秒間だけ、クレマ、ボディ、ハートと呼ばれる3層になります。クレマは、表面にできる黄金色のクリーミーな泡。グラニュー糖をのせても沈まないくらい厚みがあって、香りを閉じ込める役割をしています。真ん中の層のボディは、豆のコクや深み。焙煎が深いほど、ボディが重いなどと表現します。そして、最後の層のハートは、抽出したてのふくよかな香り。この3層が折り重なって、エスプレッソの芳醇なハーモニーが生まれるのです。
エスプレッソは抽出の条件が明確に数値化されています。エスプレッソ式コーヒーメーカーもこの数値を基準に選ぶと良いでしょう。まず抽出気圧は、9気圧。抽出圧が足らないと美しいクレマが作れないので、スペックをチェックして、9気圧以上あるものを選びましょう。そして、抽出温度は90℃、抽出時間は20秒、抽出量は30cc、抽出時の温度は67℃が美味しいとされています。また、エスプレッソの豆は極細挽きで、ドリップ用のコーヒーミルは使えないので、専用のグラインダーが付いていることも重要です。
もうひとつ、マシンとは別に、美味しいエスプレッソに欠かせない条件があります。それは、水です。エスプレッソコーヒーは豆の鮮度と同じくらい、水質が大事。特にエスプレッソマシンで抽出する場合は、カルキが付着する水道水やミネラル分が多過ぎる浄水を使うと、故障を引き起こす危険性があるので、できるだけ軟水を使いましょう。
本格的なエスプレッソを楽しみたいなら、エスプレッソマシンと軟水のウォーターサーバーを装備するのが理想的です。フレシャス スラット+カフェは富士山麓などの銘水地から採取した天然の軟水100%なので、エスプレッソには最適。ドリップ式のカフェ機能を内蔵しているので、エスプレッソ式コーヒーメーカーと合わせて2台あれば、完璧です!
エスプレッソ式コーヒーメーカーは、全自動とセミオートタイプがあります。
【全自動】豆を挽くことから抽出まですべてマシンが行なってくれます。
【セミオート】ポルタフィルターと呼ばれるパーツにコーヒー粉をぎゅっと詰めて、豆に圧力をかける工程を手動で行います。
エスプレッソ式コーヒーメーカーでも、様々なコーヒーメニューを作れます。エスプレッソ用のデミタスカップだけではなく、マグカップや背の高いトールカップもセットできれば、問題ありません。抽出口は、2杯同時に淹れられるタイプが便利です。
また、エスプレッソ式コーヒーメーカーでも特に有り無しが分かれるのが、ミルクフォーマー。カフェラテやカプチーノ、ラテマキアートなど、ふわふわのミルクを泡立てるためのミルクフォーマ機能がついたものであれば、アレンジレシピの幅が広がります。
エスプレッソ式コーヒーメーカーはハイスペックなモデルほど、本体サイズが大きくなります。ミルク専用のタンクがあるものなどは特に大型になる傾向があるので、マシンを購入する前に設置場所のサイズはしっかり確認しておきましょう。
エスプレッソ式コーヒーメーカーはドリップ式のマシンよりも構造が複雑なので、パーツが多かったり、分解しにくい作りだと、お手入れが大変です。メンテナンスしやすいデザインで、自動洗浄機能が付いているものを選びましょう。
100年以上の歴史を誇るデロンギ社のスタンダードモデル。コーヒー豆を挽くグラインダーの低速回転やバリスタレベルのタンピングなど、安定して完璧なエスプレッソを抽出するためのすべての技術が搭載されています。抽出量や濃さはカスタマイズ可能。ミルクを泡立てるミルクフロッサーと日本特別仕様のカフェ・ジャポーネ機能付き。日本人好みのドリップコーヒーのような味わいも楽しみたい人におすすめです。
おすすめポイント
☑豆の量、抽出量、抽出温度は調整可能
☑トールサイズメニューも対応
☑ミルクを泡立てるミルクフロッサー
☑日本特別仕様のカフェ・ジャポーネ機能
☑8万円前後のスタンダードモデル
高級レストランや有名カフェが使っているスイスの高級コーヒーマシンメーカー、ユーラ社の家庭向けエスプレッソ式コーヒーメーカー。水道水から純度の高いクリアな水を作り出す浄水機能付きで、エスプレッソからミルク系まで様々なメニューを楽しめます。別売りのスマートコネクトを本体に取り付けると、スマホやタブレッドで遠隔操作が可能。専用アプリ「J.O.E」で、自分好みのメニューを作れます。
おすすめポイント
☑純度の高い水を作り出す浄水タイプ
☑ミルクを泡立てるフォームドミルク機能
☑スマホやタブレッド専用アプリと連動
☑2017年グッドデザイン賞受賞
☑18万円前後の本格プロ仕様
デロンギ社のエスプレッソ式全自動コーヒーメーカーの中でもシンプルで使いやすい、初心者向けのエントリーモデルです。水量と豆を計ることから始まり、豆を挽き、湯音を最適制御し、適正な圧力と理想の20秒抽出でエスプレッソを注ぎ、コーヒーカスを捨てて洗浄まで、すべてがボタンひとつの全自動。ミルクフロッサーも付いているので、エスプレッソマシンとしては比較的お手頃価格で本格的なカフェメニューを楽しめます。
おすすめポイント
☑操作が簡単なビギナー向け
☑豆を挽き、抽出、洗浄まで全自動
☑豆量、抽出量、抽出温度は調整可能
☑ミルクを泡立てるミルクフロッサー
☑5万円前後のお手頃マシン
エスプレッソ専門の職人をバリスタと称するように、プロが使うマシンは複雑で、操作と抽出に特別なテクニックを要します。最近は家庭向けのエスプレッソ式コーヒーメーカーも増えつつありますが、日本ではまだ特別なものというイメージがあるようです。エスプレッソを家で楽しみたいなら、とにかく操作が簡単で、お手入れまで全自動で行ってくれて、できるだけコンパクトなコーヒーメーカーを選びましょう。
家庭用のエスプレッソ式コーヒーメーカーが日本でなかなか普及しないのは、コーヒーの好みに違いがあるからかもしれません。イタリア人は濃厚なエスプレッソをぐいっと飲むのが一般的なコーヒーの楽しみ方ですが、日本人はレギュラーカップでゆっくりと時間をかけてコーヒーを飲みます。そういう意味では、まだ日本では、エスプレッソマシンはかなりコーヒー好きなツウ向けといえるでしょう。
コーヒーメーカーを初めて買う人や家で気軽にコーヒーライフを始めたいという人は、ドリップ式のコーヒーメーカーからトライしてみてはどうですか? エスプレッソがコーヒー道の究極の味なら、豆本来の香りや味わいをしっかり感じるためのファーストステップは、天然水で抽出する全自動コーヒーメーカーを。カフェ機能を内蔵したスラット+カフェは、エスプレッソにも最適な軟水のウォーターサーバー。天然水で淹れたドリップコーヒーは、雑味のないクリアな味わいです。キッチンにスマートに収まるデザインですし、ウォーターサーバー付きのエスプレッソ式コーヒーメーカーは存在しませんから、コーヒー道を極めたい方は思い切って、2機導入もありだと思いますよ。