まほうびんから始まった老舗の家電メーカーの人気モデル、象印 珈琲通 EC-RS40。湯温と保温力でハンドドリップの味を実現する新技術とは? 使う人に優しい象印ならではの便利な機能とは? 話題の全自動コーヒーメーカーを様々な切り口でご紹介します!
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象印といえば、まほうびん。なにしろ、社名が象印マホービンですから、アツアツのお湯のことなら右に出るものなしです。100年前から開発が続いているまほうびんの技術は、象印 珈琲通 EC-RS40にも存分に生かされています。
コーヒーをドリップするお湯はなるべく高温が理想です。ところが、全自動コーヒーメーカーは、抽出するまでにマシン内部でお湯の温度が下がってしまうという問題があります。そこで象印が開発したのが、ダブル加熱とマイコン予熱。水をヒーターで2回加熱したあと、抽出口に至るパイプが十分に温まるまで、湯通しして予熱するという機能です。だから、象印 珈琲通 EC-RS40の抽出温度は、95℃!ハンドドリップのような高温抽出を実現しました。
そして、その高温をキープしたまま、豆を湯慣らしすること20秒。熱湯と蒸気でじっくり蒸らしてコーヒーを抽出するので、豆のコクと旨みがしっかり引き出された美味しい味に仕上がります。
象印 珈琲通 EC-RS40おすすめポイント
☑マイコン予熱とダブル加熱による95℃の高温抽出
☑20秒の自動蒸らし
☑ステンレスとフィルターの紙フィルターを併用可能
☑保温力の優れたまほうびん構造のステンレスサーバー
☑サーバー以外にも直接抽出
☑お手入れが簡単
象印 珈琲通 EC-RS40のコーヒーの味わいは、普通(レギュラー)と濃い(ストロング)の2種類から選べます。好みの味のボタンを押すだけです。さらに、ミルのフィルターを付け替えることでも味わいを調整できます。中粗挽きと粗挽きの2段階に挽き目を変えられるので、濃さとフィルターの組み合わせにより、4種類の味わいが楽しめるんです。
そしてもう1つ、フィルターも変えれば、味の幅がさらに広がります。象印 珈琲通 EC-RS40は、基本は専用のステンレスメッシュフィルターですが、紙フィルターも使えます。豆の油脂分をしっかり通すステンレスメッシュフィルターは、風味の良いふくよかな味わいに。豆の雑味を適度に濾しとる紙フィルターは、まろやかなすっきりとした味わいに仕上がります。
たとえば、フルーティな香りで後味が軽やかなモカなら、レギュラーで、ミルは粗挽き、紙フィルター。力強い苦味とコクがあり、ミルクとの相性もいいグアテマラなら、ストロングで、ミルは中細挽き、ステンレスメッシュフィルターというように、豆本来の特徴に合わせていろいろ試すと、奥深いコーヒーの世界にハマりますよ。
ステンレス製の専用サーバーは、言うまでもなく、まほうびん構造。他のコーヒーメーカーのステンレスサーバーは保温効果がイマイチなようですが、象印 珈琲通 EC-RS40は冷めにくく、淹れたての味を長く楽しめると評判です。ステンレス製サーバーは保温力重視で狭口のものが多いので、手が奥まで入らずに洗いづらいという欠点がありますが、象印 珈琲通 EC-RS40は広口なので、洗いやすいようです。
でも、そもそもコーヒーサーバーは必要なのでしょうか? どんなに優れた構造でも保温力には限界があります。保温機能がついていたとしても、淹れたてのおいしさを長時間保つのは無理です。だったら、1杯ずつ淹れるコーヒーメーカーでも良いのでは? スラット+カフェは、いつでも新鮮な天然水で熱々のコーヒーを淹れられるコーヒーメーカー。カフェ機能を内蔵したウォーターサーバーなので、水を継ぎ足す必要はなく、ボタン1つですぐ抽出できます。
コーヒーサーバーは一度にたくさん抽出できますが、案外時間がかかります。象印 珈琲通 EC-RS40は1杯を抽出するのに約5分30秒、他のコーヒーメーカーも5〜7分です。スラット+カフェは、たったの1分50秒で、2杯淹れても4分かからない最速コーヒーメーカー。飲みたいと思ったら、いつでもすぐに熱々を抽出できるので、サーバーは無用なんです。
象印 珈琲通 EC-RS40は、受け皿トレーを付け外しすることで、付属のステンレスサーバー以外の愛用のマグやカップにも直接抽出できます。一人分ならサーバーを使わずにカップに注げば、洗いものが1つ減りますよね。高さが16.8cm以下で口径が3cm以上あれば、マイボトルにも淹れられますよ。もちろん、象印にもぴったりサイズのまほうびんがありますし。お出かけの時には便利ですね。
コーヒーメーカーを選ぶ時に見落としがちなメンテナンス問題。毎日のことだから、実はとても重要なのですが、いくつか注意すべきポイントがあります。まず、洗わなければならないパーツがすべて、着脱できるか。パーツごとに水洗いと洗剤使用の洗い分けをすべきか。カルキ処理などの大掃除には専用の洗浄剤が必要か。つまり、パーツを全部取り外せて、まとめて水洗いできて、特別な洗浄剤も要らないコーヒーメーカーがお手入れしやすいということです。
象印 珈琲通 EC-RS40は、この条件をすべてクリア!ミルの内部に付着したコーヒー粉は抽出時に毎回流されるミルクリーン構造で、サーバー、ミルケース、ミルケースフィルターなど、外せるものはすべて水洗いできます。汚れがひどい時は薄めた中性洗剤でも問題ないので、パーツによって洗い分けする必要はありません。浄水カートリッッジも水洗いで乾燥させるだけで良いし、年に数回のカルキ処理も、キッチンにあるお酢を1杯、タンクに投入して、汚れた水を抽出するだけ。いつもの水仕事の延長でお手入れできちゃう使う人思いのコーヒーメーカーです。
でも、もっと楽ちんなものもあるんですよ。天然水のウォーターサーバーにカフェ機能が内蔵されているスラット+カフェは、専用フォルダーに挽いた豆を入れ、本体にセットして、ボタン一つで抽出するというユニークなシステムのコーヒーメーカー。お手入れは、淹れ終わったホルダーを取り外して、水洗いすればOK。え?本当に他に何もしないの?と驚くかもしれませんが、天然水だからカルキとは無縁ですし、本体はクリーニング機能も搭載されているので、何もする必要がないんです。どうです? スラット+カフェ、ちょっとすごいでしょう?
電動ノコギリで木を切っているような大きな音がするらしく。音の大きさを計測したレポートによると、ツインバードは約60dB、パナソニック NC-N57とシロカ SC-C122は約70dB。この3機種も静かとはいえないレベルなのですが、象印 珈琲通 EC-RS40は公式ホームページによると、“90dB以下”とあります。以下がどれくらいかはわかりませんが、集合住宅で夜中にミルを作動させるのはうるさ過ぎて気がひけるという意見が多々ありました。
豆の投入口に湿気が少しでも残っていると豆が詰まって、薄いコーヒーが抽出されるというコメントがユーザーレビューにいくつか寄せられています。取扱説明書には、焙煎の度合いによって豆が詰まることがあるので、豆が詰まったら、新しい豆に取り替えて最初から淹れ直すよう、注意事項が書かれています。わざわざ明記されているということは、メーカーも承知の欠点ということなのかも。
象印 珈琲通 EC-RS40サイズは、幅24×奥行25×高さ37.5cm。同じような形状のパナソニック NC-N57やシロカ SC-C122と比べると、象印 珈琲通 EC-RS40はちょっと大きめです。特に、ミルの上蓋を開くと50cmもの高さになるので、置き場所を選ぶかも。
お湯にこだわって高温抽出し、しっかり保温するという特徴は、象印のまほうびんの良さを知っている人には支持されそう。ただ、肝心のコーヒーの味については好き嫌いが分かれるようで、特に専用のステンレスフィルターで挿れると、仕上がりの味がやや薄めという傾向も。粉が細かいと、カップに落ちて苦味と渋みが強くなるので、ペーパーフィルターの方が良いという意見もありました。
とはいえ、2万円弱の同価格帯の製品の中では、象印 珈琲通 EC-RS40のコーヒーは十分美味しい方だと思います。お手入れのしやすさも魅力なので、完璧な味にこだわらなければ、買って損はないコーヒーメーカーです。
全自動コーヒーメーカーは家電でありながら、使う人によっては強いこだわりがあるマニアな製品。使いやすさと味の追求の両立は本当に難しいのですが、既存概念を覆す新発想のコーヒーメーカーに着目すると、選択肢がもっと広がりますよ。スラット+カフェは、豆よりもまず、実は一番大事な水にこだわって天然水で抽出します。コーヒーだけではなく、緑茶や紅茶も好きな時に、淹れたてを1杯ずつ。お手入れ方法も画期的で、パーツを1つ洗うだけという独自スタイルのコーヒーメーカーです。時短志向のスラット+カフェを選べば、ゆとりができてライフスタイルも変わりそう。素敵なコーヒーメーカーに巡り合うと、暮らしが豊かになりますよ。